過密林
信州木曽は山の中。自然が豊かで緑に囲まれてる。
一件そう見えても・・・。
実は過密林と言う問題を抱えています。
本当に豊かな山は、雨が降った時、空から落ちてきた水は、 まず木の葉や枝で止まり、次に下草でとまり、苔で止まり、朽ち木がいくつも折り重なった落ち葉が積もってるフカフカの地面に染み込んでいきます。そして、染み込んだ水が時間をかけ流れ出していきます。
表現を変えれば水は巨木に一杯ある葉に
貯えられ、下草やコケにも
貯えられ、スポンジのようになった地面に
貯えられます。
そして、染みだし流れてゆく。これを
緑のダムと言います。
しかし、過密林では、木には葉が少なく、下草も生えてないのですぐに地面に直接水は落ちます。土は固く、水を貯えれず流れだします。
大雨が降った時、すぐに
濁る川は過密林の山が多いです。
すぐに濁らない川は豊かな山の証拠です。
人が一度手を加えた山は、人がずっと面倒をみないと過密林になります。
最近の山では、手入れが行き届かず過密林になってしまった山があちらこちらに点在します。
信州木曽の渓に入っていると過密林を目撃します。
2008年より、さのやさんと続けている月イチ定例支流調査は、雨による中止は基本ありません。
大雨の時は、増水しても安全な渓の制覇を目指します。
安全な渓とは、鉄砲水や土石流の危険がない沢。
増水しても水が濁らない沢を言います。
(木曽森林鉄道跡)
降る雨の程度にもよりますが、豊かな山は、大雨でもすぐに水は濁りません。
長野県民は、森林税を納めています。私達が納めた税金で豊かな山になってくれればいいなと思います。
間伐材をペレットにして暖房に使ったりしています。
発電所を作ると言う計画もあります。過密林の問題を解決する切り札になれば良いと思います。
東京オリンピックの新国立競技場建設では、木材を大量に必要となります。
そこで
グリーン調達基準を適用しない事を決定したそうです。
これは何を意味するのか?
違法伐採の木材を使っても良いよ!と言う事です。
もっと言えば、「安く買える海外の違法伐採の木材を使っても良い」と言ってる事になります。
日本には沢山木があるのに関わらず、外国から違法伐採された安い木を、新国立競技場に使おうとしていると私は思います。
(木曽森林鉄道跡)
日本は、木材が豊富にも関わらず、森林消費量が多いため、世界第4位の木材輸入国だそうです。
過密林は信州木曽だけではなく、日本全国の問題です。
日本に木は沢山あります。しかも、切らなくてはいけない木が!!
信州木曽は山の中。木曽の人間は昔から山と共に生きてきた。だから思う。
新国立競技場には日本の木を使うべきです。
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