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2010年01月23日

2.岩魚への熱苦しい想い

この地球には、数々の生物が生存しています。その中に岩魚という魚がいます。
しかし、その岩魚が今危機に直面しています。

岩魚という魚はアメマス型、日光岩魚型、ヤマト岩魚型、コギ型等いくつかの種類に別れています。その中には宝石のようなミヤベ岩魚やオショロコマもいます。


信州の木曽に生息しているヤマト岩魚だけでも、生息域が少し変わるだけで同じヤマト岩魚なのに、それぞれ姿が微妙に違います。だから岩魚は地域によりぜんぜん種類が違うように見えてきます。


このような原種岩魚は非常に貴重ですが、昔からいた在来の岩魚達が乱獲、環境破壊で少なくなり、居なくなった岩魚を補う為に、養殖岩魚で補い始めました。


ヤマト岩魚は成長スピードが遅く、警戒心も強い為、養殖するには採算が合わず、木曽の養殖業者も、一部を除きほとんどがニッコウ岩魚を養殖しています。ただでさえ、養殖業者は経営が厳しいのに、さらにコストがかかるヤマト岩魚の養殖は、なかなか難しいのが現状です。

よって、ニッコウ岩魚も木曽では放流されています。
そして、そのニッコウ岩魚とヤマト岩魚が交配している現実があります。

また、河川改修により、魚が住みずらくなってしまった川がたくさんあります。岩魚は、産卵のために遡上し、卵からかえった稚魚は下流に流されながら散らばって生活し、親になれば産卵の為、遡上するという魚です。そこに、堰堤があったら?親が超えられないので、堰堤の上流は徐々に岩魚が減っていく恐れがあります。


2.岩魚への熱苦しい想い





人間に例えればベルリンの壁みたいなものです。自分の住んでる街にベルリンの壁があったら?
同じ町に住んでいながら行き来ができない状態になってしまいます。



また、河川の周りに人が住みはじめるにつれ、川が広い河川敷の中を蛇行して流れる事は、土地利用の面から許されなくなりました。結果として河川敷は、狭められ川は直進化されます。


2.岩魚への熱苦しい想い



川底、川岸はコンクリートで固められ、こうなると岩魚は生息出来ません。河川敷は、時々洪水が起きるから河川敷なのに、その河川敷まで別の目的で利用しようとする ので治水の為の河川改修が必要となるとある本に書いてありましたが、私もその通りだと思います。



治水の為にはダムです。緑のダムとは違います。
ダムが出来ると、下流は水が渇れてしまいます。



2.岩魚への熱苦しい想い


岩魚は生存できません。また、洪水の時は、濁った水がずっと放水されます。

この濁りが川底の石に泥をかぶせ、そこに生きていた魚の卵や稚魚、水生昆虫の生態に悪影響となるそうです。

影響は水温にも表れるそうです。ダム湖の表層から水を抜いて流せば、下流の水温は今までより上昇し、岩魚は住みにくくなります。逆に低層から水を流すと、下流の水温は低下し岩魚には都合が良くなりますが、温水魚には悪影響を及ぼします。

ダムが出来るとそこに生存していた生物にとっては、生死にかかわる大きな出来事となると本に書いてありましたが私の体験上その通りだと思います。

私たちの生命、財産を守るためダムは必要だと私は思っています。
ですが、人口が減っていく日本でこれ以上のダムが必要でしょうか?
徳山ダムの現状はどうでしょうか?巨額の税金を投じながらそれにみあった利用はされていません。この国は多額の借金を抱えているのに、まだダムを作るのでしょうか?

川はあふれるものという前提での治水対策をしていただきたいと思います。
200年に一度の大雨を防ごうと思ったら、巨額な税金を使いダムを作り続けなくてはならなくなるのです。


私の貴重な税金は、自然環境を守る為、もしくは自然にやさしい事業に使って頂けたら、税金を取られたと思う事無く喜んで税金を収める事が私はできます。


2.岩魚への熱苦しい想い

環境に配慮したものなら大賛成です。これらは、ベルリンの壁ではありません。 
賛否両論ありますが個人的には穴あきダムは魚が行き来できるのであれば良いと思います。


2.岩魚への熱苦しい想い




今ある岩魚の危機。
その他にも乱獲があります。釣りでよく言われるのは根こそぎ族。でも、ものすっごく魚が薄くなりますが釣り切られる事はないと思います。本当の根こそぎとは、釣り以外の違法な方法で在来岩魚を根こそぎキープする人達がいます。これこそ、まさに根こそぎです。
産卵前の岩魚までも・・・。
根こそぎ採った岩魚達は、お金に変わる場合もあるそうです。

そして、禁漁期間に釣りをする人。禁漁区で釣りをする人。
源流部に違う系統の岩魚を密放流する人。


2.岩魚への熱苦しい想い

この新聞記事は岩魚の話ではありませんが・・・


私はキープは否定しませんし、ここまで書いておいて私もキープしてます。
でも、キープするのは傷が深いものに限り、数も必要最小限に留めています。



これが今、原種岩魚のおかれている現状なのです。



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