源流人山猿の岩魚飼育日記

私がブログを始める前、さのやさんと2008年より始めた月に一度、信州木曽の支流を調査する通称ツキイチ。
今年も始まりました。







今回出会えた木曽ヤマト岩魚。ヒレがとても美しい。
ヤマト岩魚の特徴は、白点は不明領で朱点があります。


月イチ定例支流調査６月分。

月イチ決行2日前。さのやさんからラインが届く。
「腰が痛くて動けない。延期してくれないか？」
このメールは残念ですが、いよいよ、さのやさんもヘルニアクラブに入会決定！私はヘルニア。
ヘルニアクラブに久々の大型新人が現れた。
それから3日後、ヘルニアクラブの新人と合流し今回の渓に向かう。
この日は、曇り。時折雨。
梅雨寒の中、林道をテクテク歩く。はじめは寒かったけど脂肪が燃え初めて暑い。ヘルニアクラブの新人はヨロヨロ歩くと思いきやスタスタ歩く。あれ？数日前まで動けなかった人間とは思えません。新人やるなー。腰に負担をかける高低差で腰が折れるか心配でしたが大丈夫のようです。

今回もスタミナン７を飲んで挑む。ヘルニアに負けるな！
ちなみに私は長野県製薬の回し者ではありません。











さのやさんのGPSを見ながら、入渓地点を決める。何しろ初めての渓。全く様子が分からない。地図の等高線でイメージしていきます。これぞ調査。入りやすいところから入渓。ここまで一時間あるいた。汗だくです。
さぁ、2020年の月イチの始まりです。今年も安全祈願をしたから良い釣りが出来るかな。







水温１２度。水は冷たいです。瞬時に計れる水温計は便利です。

さのやさんは今シーズン初めての釣りです。ヘルニアクラブの先輩としては、新人に魚を釣ってもらいたい。新人頑張れ。私は折れた竿で挑みます。









前回のだいちゃんとの釣行で竿を折ってしまいました。


時折、雨がポツポツきます。止まると寒いです。
ここは初めての渓。想像より急流です。でも、良い淵が続きます。








先行する、さのやさんに反応があるみたい。魚は薄いと思っていましたので意外です。これは、ドラマが起きますよ！と私は言った。
そして、先行するさのやさんにヒット！やるな～新人。







木曽ヤマト岩魚かと思いきやハイブリッド岩魚でした。しかし、こんな源流部にもニッコウ岩魚を放流した形跡があるのは残念でした。
どんどん登ります。








動けば寒さは感じませんが、止まると寒いです。
なるべく止まらずドンドン登ります。行けば行くほどヤマト率が高くなります。
魚が濃いところと薄いところと交互にやってきます。


タッサンのハンドメイドルアーのトコナでヒット！！






だいちゃんのハンドメイドルアーのジェミーでヒット！！






1匹釣れると先行交代ですが、さのやさんは仕事が早いのですぐに私の番になります。やるなー新人。今年、初釣りとは思えない。それに腰の痛みを感じさせない。全然、腰が折れる事がない。ヘルニアクラブの大型新人は、やるなー。さすが流水の貴公子。キャストは正確で岩魚をヒットまで持ち込むテクニックは衰えていない。
そして、投げたボールはきっちり返してくる。キャッチボールの技術が素晴らしい。
これは人間関係に大切な部分です。現代人はストレスを抱えている。こうやって信頼出来る仲間と自然の中で釣りをしているとストレスはぶっ飛ぶ。でも、自然は人間に優しくありません。安全第一です。安全に。安全に。








岩魚の反応があるのでこれはドラマが起きる予感がする。
ドラマがおきますよ！
と何度も言いましたがドラマは起きること無くサワメシです。
妻が握ってくれた、おにぎりがうまい！






妻に感謝です。そして、渓で食べる温かいラーメンが染みる。この日は時折、雨が降り梅雨寒の日。こう言うとき温かいラーメンが最高です。






サワメシを食べ終えて調査開始。
ドラマがおきますよ！そんな予感がする。
午後の部の始まりです。

新人の遡行スピードは早い。ちょっとルアーをチェンジしてると、あっという間に視界から消える。はやい！とても数日前まで腰が痛くて動けなかった人とは思えない。驚異の新人です。腰は全く折れる事がない。
無理をしないでくださいと言う必要がない。新人の腰は強い。折れない。そして、すぐに私の番に。ゆっくり写真もとらせてくれない新人。






だいちゃんのハンドメイドミノーのジェミーに食らいつく木曽ヤマト岩魚。ラムちゃんバージョンは、オスに人気です。

先行の時は、ハンドメイドのミノーを使い、後方の時は重いミノーでボトムを狙う。沈めるからロスト率が高い。でも、そこでリップが折れたミノーを使ってます。ロストしてもそれほどショックでもない。リップレスで底から綺麗な木曽ヤマト岩魚を引き出す。







ここは源流。澄んだ水。澄んだ空気。自然の中にいると生き生きする。生きる力を与えてくれる。人間の細胞は遺伝子的にも大昔と変わらない。自然は変わらないが、この100年で人間は変わってしまった。人間は地球を汚し、破壊し他の生物を絶滅に追いやっている。自然の中にいるとそれが良くわかる。
地球温暖化で大雨が降って苦しんでいるのに、温暖化防止にそれでも消極的な人間。
さのやさんがこんな話があると教えてくれた。
地球から見ると人間はウイルス。
新型コロナウイルスは、地球のワクチン。

100年前の人間はまだ地球と共存してきた。
この100年で人は変わりすぎた。
梅雨寒の空の下、源流でそんな事を思った。








そろそろ帰る時間が近づいた時に遂にドラマが起きた。
さのやさんの竿が大きくしなった！これは、デカイぞ！
見えた岩魚は真っ黒。しかもデカイ！尺クラスの木曽ヤマト岩魚だ。やった！
と思った時にフックが外れた。ほしいー！と思ったらそいつが私の足元にやってきた。私はとっさにハンドメイドの木曽檜のランディングネットを取り出し、もらった！
しかし、そいつは逃げていく。
逃がしてたまるか！逃がさん。
追いかけようとして前に進もうと思ったその時つまずいた。やばい！結果、
頭からダイブ！
ビタビタになりました。寒い。
なんだかな～。
暑い夏なら気持ちがいいだろうがこの日は寒い。ネットを見ると折れてる。








なんて日だ！！
世界で一つしかない木曽檜のランディングネットを折ってしまいました。それにベタベタ。
まいった、まいった、マイケルジャクソン。

着てる服をすべて脱ぎ捨て絞りました。街中なら変態です。
寒いので今日はここまで。次回はこの先を調査しようと言うことになりました。
そして、最後まで新人の腰は折れる事はなかった。








さのやさん、お疲れ様でした。
あの真っ黒いヤツはとりたかったですね。
次回は絶対にキャッチしますよ。

ヘルニアクラブ入りを断固拒否した新人。源流治療で腰は完全回復し、ヘルニアクラブ入りを勧めましたが絶対に入らないと譲らなかった、その意志は最後まで折れる事はなかった。